産科診療
バースプランについて
当院では「バースプラン」の作成を推奨しています。
「バースプラン」とは出産、入院の間の期間を、どのように過ごしたいかという計画のことです。お母さんが自分でお産の計画を立てることで、より満足を得られるお産をすることができると言われています。
しかし安全面に問題がある場合や、医学的に認められない(ガイドラインなどで勧められていない)場合はお断りすることもあります。また、医師と患者様の間で十分に話し合いをする時間がない場合もお断りする場合があります。
詳しくは医師・スタッフにご相談下さい。
4D エコーについて
当院では 4D 超音波を実施しています。
また、「エンジェルメモリー」という仕組みを使い、超音波の動画(約 1 分ほど)を保存できます。その動画はご自宅のパソコンやスマートフォンで見ることができます。
4D エコーで赤ちゃんのお顔を綺麗にみるためには、赤ちゃんの顔の前に羊水があることや、赤ちゃんの顔に子宮の壁や赤ちゃんの手足が接していないことなどが条件となります。その条件を満たしていない場合、上手に超音波が撮れないこともあります。
立会い出産について
新型コロナウイルス流行の収束を踏まえ、関係医療機関との協議の上、当院では2023年3月6日から立ち合い分娩を再開することしました。
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条件
- 立ち合いはパートナー、もしくはご家族の方1名のみ
- 18歳未満のお子様は不可
- 過去2週間以内に発熱・風邪症状のない方
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立ち合い分娩のやり方
- 妊婦さんが入院、分娩までの間の付き添い
- 原則部屋もしくは分娩室で妊婦さんと共に過ごす
- 原則出産後2時間まで
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立ち合いされる方への注意
- 出産の状況を動画に収めたいと申し出が多く見られますが、職員・他の患者様のプライバシーの問題から院内での動画撮影はご遠慮ください。
- 院内での飲酒・喫煙は禁止です。 上記守ることができない場合は、立ち合い分娩を中止させていただくこともあります。
面会・外来での家族の付き添いはこれまで通り禁止とします。
院内での動画撮影の禁止について
当院では院内での動画撮影を禁止します。
大切な出産の瞬間や、外来でのエコー画像など、ご家族やパートナーとたくさんの思い出を共有したいという妊婦さんのお気持ちに配慮し、当院ではこれまで状況の許す限り対応をしてきました。
しかし院内で飛び交う情報の中には、他の患者様のプライバシーに関わることも多く、また撮影される職員のプライバシーの問題も当院が大切にすべき問題の一つです。
そのため当院では院内での動画撮影を禁止することとしました。
分娩に関しては2023年3月6日より立ち合い分娩を再開します。また赤ちゃんが産まれて状態が安定した後の、ご家族での撮影に関しましてはこれまで通り可能です。
外来の超音波の動画に関しましては当院が提携しているサービス「AngelMemory」をご活用ください。
妊娠中に行う糖負荷テストについて
当院では「妊娠糖尿病」を検査するために、妊娠中期で 2 種類の血糖負荷テストを行っています。50gGCT(グルコース・チャレンジ・テスト)と、75gOGTT(経口ブドウ糖負荷試験)です。
どの血糖負荷テストを行うかは、お母さん「妊娠糖尿病」のリスクがあるかどうかによって決定します。
詳しくは医師にご相談ください。
新生児聴覚スクリーニング検査について
生まれてくる赤ちゃんの中には、500 〜1000 人に一人の確率で生まれつき耳の聞こえがわるい赤ちゃんがいます。
そのため当院では、生後 4-5 日目で自動聴性脳幹反応(自動 ABR)という検査を行っています。聞こえにくいことが早くわかれば、言葉を覚える大事な時期に医療や教育など赤ちゃんに必要なさまざまなサポートをしてあげることができます。
費用は自費で 5000 円ほどかかります。
当院分娩の患者様への「エムセラ」キャンペーン
分娩による一時的な尿漏れや不快感に対して有効とされるのが「ケーゲル体操」と呼ばれる骨盤底筋群のトレーニングです。
しかしなかなか自分では行うことが難しく、最近では機械を使用して骨盤底筋群トレーニングをサポートする施設も見られるようになりました。当院でも昨年より骨盤底筋群トレーニングマシンの「エムセラ」を導入し、現在までたくさんの患者様にご利用いただいています。
当院ではこの「エムセラ」の効果を1人でも多くの妊婦さんに感じて頂こうと、当院で出産となった患者様に「エムセラ」の回数券(三回分)をプレゼントするキャンペーンを始めます。
対象者は2023年3月1日以降出産された方とさせていただきます。
施術は約30分、完全予約制です。
ご予約は当院受付までお願いします。
RSウイルス感染症と「アブリスボ」について
RSウイルス感染症とは?
RSウイルス(Respiratory syncytial virus)が原因で起こる病気です。
全国的には秋ごろに多い感染症ですが、沖縄県ではわりと通年感染が広がっています。
感染経路は「飛沫感染」といって、くしゃみや咳などを吸い込むことにより感染します。感染後、4~6日間の潜伏期を経て、発熱や鼻汁、 咳などの呼吸器が発症します。
生後1歳までに半数以上が、2歳までにほぼ100%の乳幼児が感染するといわれており、その後も生涯感染を繰り返す病気です。
症状は「軽い風邪」から「重い肺炎」まで様々ですが、特に生後半年未満の乳幼児では重症化のリスクが高く、特に生まれつき病気を持った児や早産児では非常に重篤な肺炎となることがあります。
新生児にワクチンを打っても抗体を得られることは難しく、これまではリスクの高い児に対してRSウイルスに対する特別な抗体(シナジス)という注射を月に一回接種することで感染を予防していました。
しかし今回、母体にワクチンを接種し、「お母さんが作った抗体を届けてあげる』という方法で、生まれた赤ちゃんを約半年間守ってくれるワクチン「アブリスボ」が誕生しました。
もともとお母さんの免疫は胎盤を通じて赤ちゃんに届くことがわかっていました。この性質を利用したわけです。ただ、免疫細胞の寿命が約半年なので、効果は半年ということになります。しかしこの時期が、まさに赤ちゃんにとってもRSウイルスが重症の肺炎となりやすい時期のため、非常に理にかなったワクチンということになります。
このワクチンによる発症予防効果は50%、重症予防効果は80%とかなり高い数字です。
28週を超えた妊婦さんは、是非このワクチンを接種することをお勧めします。
価格は33,000円(税込)です。